例の問題作、"JOKER"の感想(わずかにネタバレ)
どうも反社会勢力です
はい、見てきました
あの話題沸騰中の問題作"JOKER"
なんでも海外だと警察が警戒態勢になったりだとか映画館が
「暴力を誘発する可能性あり、子供には見せないでください」
とか言ってたらしくて
いやうさんくせ〜〜〜〜〜w
って思ってたんですよ
いやだってそうじゃないですか
映画見た程度でそんなね、子供がいきなり凶暴に変わるわけあらへんと
こういうのは話題性を高めるための茶番にすぎへんのやろなーw
とか思いながらも
アメコミのキャラを元にした作品の割には
めっちゃくちゃに高い前評判に期待を感じながら映画館に足を運びました
で、コレを見終わった今
そりゃ映画館も子供に見せるなっていうわな…
って感じでした
なぜそう感じたかは後に書いていきます
まずジョーカーってだれ?
ジョーカーとはあの有名なアメコミ
"バットマン"シリーズに登場する悪役です
秩序のない世界を好んで破壊活動などを行う
基本的にピエロのメイクをした、超人的な力を持たないながらも
知略や狂人性でバットマンを苦しめる怪人だと思っておけば問題ないです
数多くのシリーズに出演しており
作品によってわずかに性格や行動などが異なりますが、細かくは知らないので言及は避けます
今作は、なぜその狂った大悪党JOKERが生まれたのか
そこにスポットライトを当てた作品になります
それでは今作を鑑賞して感じたことを書いていこうと思います
俳優が凄すぎる
今回のジョーカーを演じたのはホアキン・フェニックスという俳優です
表情の細かい変化、体の動き方や
そもそもの肉体の作り(ガリガリにやせ細り不健康な髪の毛をしている)まで
全てが狂人らしい不気味さを醸し出しています
ピエロのメイクで顔を覆っていながらも感情が伝わってくるその演技は必見です
ジョーカーはこれまで何人もの俳優に演じられていたキャラクターですが
そのどの俳優にも負けない存在感を放つ演技力でした
陰鬱ながらもどこか爽快なストーリー
今作のざっくりとしたあらすじを説明すると
精神障害を抱えながらも人の笑顔を求める主人公が
社会や他人に追い詰められて
前々からの精神障害が加速し狂気を爆発させてしまうと言ったストーリーです
はっきり言って救いようが無いです
本来共感すべきで無いような狂人が痛ましい目に遭い続ける事で
その後のジョーカーの常軌を逸した行為にどこが共感と爽快感を感じてしまうように作られています
恐らくですが、これがR15指定された理由です
ゴア描写に関しては少しはあるものの、少し前にブログで紹介した
"ワンスアポンアタイムインハリウッド"よりも控えめになっています(こちらはPG12)
しかしながら、この映画には
感受性豊かであり、かつ思想が定まっていない子供や
精神的に不安定な人間の善悪の価値観を
まるっきり変えてしまうほどの演技、演出の力があると思います
故にR15に指定されたのでは無いかなと思いました
避けられない"ダークナイト"との比較
ここからはバットマンの映画三部作
(バットマンビギンズ、ダークナイト、ダークナイトライジング)
特にダークナイトを観た人に向けてです
観た人は当然ご存知でしょうけど
ダークナイト版ジョーカーはまさしく悪のカリスマであり
人間は一枚皮を剥げば悪人である
という思想に基づき悪魔的な犯罪計画を提げ全てを混沌に堕とそうとする
超超超純粋な悪人でした
ダークナイト版ジョーカーを演じたヒースレジャーの演技もまた凄まじく
アメコミの枠を超えたメッセージ性を持つヒーロー映画でした
ただ、今作のジョーカーに哲学を持って余裕のある悪のカリスマを期待してはいけないです
むしろジョーカーとして凄まじい犯罪計画だとか悪の哲学というよりは
それを持つに至った経緯なので
ヒースレジャーの系統とはまた違ったものであるということを留意してください
言うなればどこまでいってもダークナイトは
主役がバットマンなため
アクション映画の枠を逸しきれなかったところはありますが
純粋な悪人らしさを感じるのはこちらです
逆にジョーカーは完全にヒューマンドラマであり
狂っていく人間の心模様だとかを繊細に美しく
描いた作品です
要はどっちも傑作です(雑)
総括として
今作はアメコミを原作にした作品でありながら
演出や演技、脚本においても誇張表現を抜きにして映画史に残るような傑作でした
決して清々しい映画ではありませんが、現代社会に対して強いメッセージ性を持つ今作は
今の現実に対して何か思うことのあるような人は是非見て欲しいと思います
ひたすら暗い映画ですが、観て後悔はしないと思います
長くなりましたが以上です
おしり